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バカ穴のバカじゃない正しい図面の書き方

『バカ穴』。金属加工の業界では当たり前に使うこの言葉。
なぜ「バカ」なの?と気になったので調べてみたら、以外な結果ではなかったものの、少し寂しくなりました。
でもそんな『バカ穴』も、あなどるなかれ!案ずることなかれ!!多用するからこそ、指定の書き方をぜひ覚えてください。
賢くてスマートな書き方をご紹介します。

『バカ穴』。
それは、金属加工や設計、組立の現場で当たり前に使うこの言葉。
NPS®でも、「6φのバカ穴開けといて〜」「ここはバカ穴だから…」と1日、何回言っているか知れません。
疑問も持たず言っていましたが、よくよく考えると「何がバカなの?」と気になったので調べてみました。

バカ穴とは、『キリ穴』『通し穴』のこと

以前に『皿モミ』加工のお話で、皿ボルト(ネジ)の皿(頭)の部分が出っぱらないようにするコツをご紹介しました。
今回のお話はもっと単純なお話です。

そもそもバカ穴とは、『キリ穴』『通し穴』のことを指します。
カンタンに言えば、ドリルなどでズボッと貫通させた穴のことです。

この『キリ穴』『通し穴』、正確には『キリ通し穴』と呼びます。
ちなみに『キリ穴』の『キリ』はドリルのことを昔は『キリ』と呼んでいた名残りがそのまま残っているそうです。だから、『キリ』で穴をあけた時に出る金属くずを『キリコ』『キリくず』って言うんですね〜。勉強になります!!

それはさておき?話を戻して、どうしてこれらを『バカ穴』と呼んでいるのでしょうか?

そう言えば学生の頃、木工の時間でネジ留めをプラスドライバーで何度も締め直すとネジ溝が潰れてしまって、『ネジがバカになった』と言ってましたがそれとは違うような…。
(余談ですが、ネジ溝が潰れることを“なめる”と呼ぶそうです。初耳でした…汗)

さらにネットで検索すると、皆さんも『バカ』が気になっているご様子。
ふむふむ。

どうやら、ネジ切りも不要でドリルを使って貫通した穴でなので、難易度も低くさほど精度が必要ないということで『バカ穴』と呼んでいるようです。
『バカにもあけられる穴』っていう風にも聞こえますね…。寂しくなります…。
NPS®ではそんなバカ穴も、バカにせず心を込めて丁寧にあけてますから!

頻繁にバカ穴を使うなら、図面の指示も賢くスマートに

気を取り直して!
昨今、機械要素部品の組立で無くてはならない『バカ穴』。
使うネジのサイズ、ワッシャーの有無、締める時の力加減、材料選定、さまざまな条件が考慮されていて、今やあなどれない穴になっています。

NPS®にご依頼いただく図面を見ていても、ほとんどがバカ穴を複数箇所、指定されています。さらに、規則性のある並びで配置されています。

そこで、連続したバカ穴の指示をご紹介します!

『-ハイフン』を間に挟んで、前に個数、後ろにサイズを指示して、ひとまとめ。
ハイ!賢い!スマート!完璧です!!
カンタンですね。

バカ穴の語源と加工指示仕方、いかがだったしょうか?
バカ穴の語源を探ってみたら少し悲しくなりましたが、完璧な図面指示の書き方をご紹介して気分も晴れました!

たかが『バカ穴』、されど『バカ穴』。
ぜひ、スマートなバカ穴の指示書き込んだ図面をこちらまでお送りください!

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